生きづらさ

生きづらくても働ける!うつ病・パニック障害・不登校・ひきこもり・自律神経失調症・HSP経験者が、自身の仕事遍歴をもとに「働きやすい仕事」を紹介します

yuki-yoshida

「うつ病やパニック障害でも仕事はできる?」
「不登校やひきこもりの経験があるから、ちゃんと働けるか心配……」

この記事にたどり着いた方は、おそらく上記のようなお悩みを持つ方だと思います。

いろんな生きづらさがあると、普通の人のように働くことが難しく、一歩を踏み出すのも勇気がいりますよね。

私も長い期間「働くこと」に対する悩みが消えずにしんどい思いをしてきたので、お気持ちはすごくわかります。

そこで本記事では「生きづらさを抱える方におすすめの仕事」について、自身のさまざまな仕事経験をもとに紹介します。

記事の後半では、さまざまな仕事を経験したからこそわかった「仕事を探す上で大切にすべきポイント」も紹介しています。

「生きづらさを抱えているけれど仕事をしたい!」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

おすすめの仕事環境

この章では、自身の仕事・アルバイトに関するエピソードを交えながら、生きづらさを抱える方におすすめの仕事を考察していきます。

「これならできるかも?」というものがあれば、無理のない範囲でぜひ挑戦してみてください!

単発アルバイト

生きづらさを抱える方にまずおすすめなのが「単発アルバイト」です。

1日こっきりのアルバイトだと「続けて行く負担」をなくせますし、「初めてだからとりあえずお試しで働いてみたい」という場合にも向いています。

私の初アルバイトは、19歳の時におこなったTOEICの受付・試験監督の仕事でした。

その時は、私と同じような生きづらさ※①を抱える方が多く働いていたので、あまり引け目を感じずに働くことができました。

さまざまな人から話を聞いていると、やはり単発バイトは、通常のバイトよりもさまざまな境遇の方が働きに来る傾向があるようです。

そのため、たとえ就業経験がなかったり、高齢だったりする場合でも、さほど気にする必要はないのかなと思います。

私は人からの紹介でアルバイトをしていましたが、今はWEBサイト・アプリからも多種多様な仕事を見つけることができます。

気になる方は、以下を参考にしながら仕事を探してみてくださいね。

※①:たまたまかもしれませんが、不登校経験者や、ひきこもり当事者の人が多かったです。

小規模のお店でのアルバイト

「単発ではなく長期で働きたい!」という方におすすめなのが、小規模のお店・企業でのアルバイトです。

私が経験した長期バイトで特に「働きやすいな」と感じたのは、地元密着型のパン屋さんと、研究者限定の小さな旅行会社でした。

小規模だと店内や会社内の雰囲気がとてもアットホームですし、働いている人も、おっとりした優しい方が多かったです。

そのため、ちょっとしたミスや失敗もおおらかに受け止めてもらえることが多く、気持ちがとても楽でした。

おそらく、同じパン屋さんであっても、地元の小さなパン屋さんと、駅地下などにあるチェーン店のパン屋さんでは、後者の方が圧倒的に忙しくて大変だと思います。

そのため、体調や対人関係に不安がある場合は、できるだけ小規模かつアットホームな働き先を選ぶことをおすすめしたいです。

学内アルバイト

大学生の方におすすめしたいのが、大学内でおこなうアルバイトです。

学内アルバイトは授業の合間におこなうことができるので、移動の手間が省け、体調に負担なく働けます。

知っている環境で、安心して働けるのも魅力のひとつかなと感じますね。

私は「ノートテイク」という学内バイトをやっていましたが、それ以外にも大学内にある本屋・コンビニ、学食などで働けるアルバイトがありました。

おそらく、どの大学にも学内でできるアルバイトが何かしらあるはずです。

お家が大学に近い方や、慣れた場所で働きたい方、授業の空き時間を利用してお小遣い稼ぎをしたい方などには特におすすめだと思います。

クラウドソーシング

「外で働くのはしんどい」「在宅仕事がしたい」という方におすすめなのが、クラウドソーシングです。

クラウドソーシングとは、ネットを介して仕事を依頼できたり、引き受けたりすることができるビジネス形態のことを言います。

「仕事を引き受ける側」で利用する場合は、数ある仕事募集の中から気になるものを見つけて応募し、依頼者側とのマッチングが成立したら、作業をおこなって報酬を受け取れるという仕組みです。

いわば、“仕事のマッチングアプリ”のようなシステムですね。

クラウドソーシングはアルバイトよりも報酬が低く、時給換算で300円~800円くらいの仕事が多いです。

しかし、家にいながら自分の裁量で働ける仕事が多く、「在宅仕事で無理なくお金を稼ぎたい」という気持ちが強かった私はすごく助けられました。

主な仕事は、WEBライティングやサイト制作、文字起こし、動画制作、画像制作などですが、それ以外のお仕事もたくさんあります※②

実際に働かなくても、サイトに無料登録して、どんな仕事があるのか見てみるのも良いと思います。

私が利用していたのは、「クラウドワークス」と「ランサーズ」というプラットホームです。

以下にURLを貼っておくので、気になる方はぜひ登録してみてくださいね。

※②:稀にですが、外で働く単発バイトのお仕事情報もあります。

就労支援事業所の利用

「一般的なアルバイトは自信がない」という方は、就労支援事業所を利用するのもひとつの方法です。

就労支援事業所は、身体障害や精神障害などを持ち、一般企業への就職が困難な人が利用できる福祉施設です。

私も一時期、事業所を利用していた経験があります。思ったよりも相性が悪くてすぐに辞めてしまいましたが、スタッフさんも利用者さんも、温厚で優しい方が多かった印象です。

事業所は週1回・2~3時間から働ける施設がほとんどなので、体調に無理なく、自分のペースで通うことができます。

最近は在宅利用ができる事業所も増えていますし、1時間あたり200円~1,000円ほどのお給料(工賃)ももらえます。

施設見学をおこなっている事業所も多いので(私もいくつか見学に行きました)、気になる方はぜひお近くの事業所を探してみてくださいね。

個人事業

「やりたい仕事が見つからない」という場合は、現在の私のように「個人事業主として自分で仕事をする・作る」のもひとつの方法だと思います。

がっつり事業の立ち上げをおこなわなくても、今はネット上にあるプラットホームを利用して仕事をすることができます。

皆さんがよくご存知であろう「ココナラ」や「メルカリ」では、各々の趣味や特技を生かしてお金を稼いでいる方がたくさんいます。

イラストを描くことが好きな方や、ハンドメイド作品を作るのが得意な方は、そのような場所を利用して仕事をしてみるのもひとつの方法かなと思います。

また、趣味や特技がないと感じる場合でも、興味がある分野の仕事について勉強をした上で、それを本格的な仕事にするという方法もあります。

動画制作やサイト制作はこれから更に需要が高まっていく分野だと思うので、特におすすめの分野だと言えるでしょう。

パソコンいじりが好きな方や、YouTubeをよく観る方は、ぜひ挑戦してみてほしいです。

  • ココナラ(イラスト制作、サイト制作、動画制作、占い、話し相手など)
  • メルカリ(ハンドメイド作品、占い、イラスト制作など)
  • creema(ハンドメイド作品)
  • minne(ハンドメイド作品)
  • カフェトーク(語学、音楽、ヨガ、占い、相談など)

仕事をする上でのポイント

この章では、自身の仕事体験をもとに、生きづらさを抱える方が仕事をする上で大切にすべきポイントを紹介します。

これらのポイントを参考にしながら、ぜひご自身に合ったお仕事を探してみてくださいね。

体調を最優先する

働く上で一番大切なのが、ご自身の体調です。

いくら仕事内容や人間関係が良かったとしても、体調に負担がかかるお仕事だと続けることができません。

体調を最優先し、無理のない範囲で働ける場所・環境を見つけるのが一番です。

また、もし体調面に不安がある場合は、面接時などに病気や体質のお話をしてしまうのもひとつの方法なのかなと思います。

それでサポートしてくれるような働き先であれば、今後も安心して働けますし、逆に嫌な態度を取られたら、そこで見切りをつければ良いのです。

私も過去に、精神疾患があることと通院をおこなっていることを店長さんに話したら、親身に対応してもらえてとても嬉しかった経験があります。

勇気がいる行為ではありますが、ある意味、働き先を選ぶにあたって良い判断基準になると思います。

合わなかったらすぐ辞める

「合わない時はすぐ辞める!」というのも、働く上で大事なポイントだと思います。

せっかく見つけた仕事を辞めるのは気が引けますし、辞めたい意志を伝えるのも勇気がいりますよね。

けれど、合わない仕事を続けるのはしんどいですし、仕事を辞めるのはよくある話ですから、そんなに気にしなくてもいいのかなと思います。

私は、蕎麦屋さんと高齢者施設をわずか5回ほどの勤務で辞めています。

それでも問題なく辞めることができましたし、おそらく、もっと短期間で仕事を辞めている人は日本全国にたくさんいます。

心と体が限界を迎える前に、少し勇気を出して「辞めたいです」と伝えましょう。

緩やかそうなお店を選ぶ

お店での接客業を考えている方にお伝えしたいことは、「緩やかそうなお店を選んでほしい」ということです。

私は蕎麦屋さんとパン屋さんでのアルバイト経験がありますが、居心地良く働けたのは、圧倒的に後者でした。

やはり、生きづらさを抱えている私たちは、活気があるお店よりも緩やかで優しい雰囲気のお店の方が相性が良いのだろうなと思います。

ただ、緩やかなお店ならどこでも良いかと聞かれると、そうではありません。

前の章でもお伝えしましたが、駅地下の大きなパン屋さんよりと地元の小さなパン屋さんでは、忙しさや仕事内容が大きく異なると思います。

接客業に挑戦したい場合は、小さくてアットホームなお店かつ、優しい雰囲気のお店や仕事場を選ぶことをおすすめしたいです。

不採用になっても気にしない

実際に仕事を探し、応募を考えている方に伝えたいのが「たとえ不採用になっても気にしない」ということです。

どんな仕事やアルバイトも、基本的には面接と履歴書の2点で採用が決まります。

しかし、生きづらさを抱える方は、面接での受け答えが得意ではなかったり、採用に有利な履歴書を提出できないケースが少なくないと思います。

実際に私がそのパターンで、面接で必要以上にオドオドしてしまったり、ツッコミどころ満載の履歴書※③を提出したりして、ありとあらゆる仕事の面接・採用試験に落ちました。

「私の経歴やコミュ力では採用は難しいだろうな」とわかっていても、やはり「不採用」の知らせは苦しくて辛いです。

あまりにも不採用が続きすぎて、これ以上傷つくことが怖くて仕事探しをやめてしまった経験も……。

けれど、よく考えてみてください。

たった数分の面接で、その人のすべてを理解できる採用者なんているのでしょうか。

たった1枚の紙きれ(履歴書)だけで、その人がどんな人生を歩み、どんな日々を過ごしてきたのか……という「人間の本質部分」にまで目を向けてくれる採用者は、どのくらいいるのでしょうか。

おそらく、そんな気の利いた採用者は、ごくごくわずかだと思います。

つまり、ほとんどの採用者は、私たちのごくごく限られた一部分のみしか知らないまま、採用・不採用を判断しているのです。

だから、たとえ不採用になったとしても、あなたの存在を全否定されたわけではありません。

採用者が手にした情報だけではあなたの良さや魅力が伝わらなかったという、ただそれだけの話です。

あなたの個性や魅力を買ってくれる会社や、あなたが持っている能力を活かせる環境は、この社会のどこかに必ずあります。

自分の可能性と社会の優しさを信頼し、無理のない範囲でチャレンジを続けてみてください。

※③:大学卒業までは中卒扱い、退学歴が複数、25歳を過ぎても社会人経験がなく、27歳で大学院を出て放浪している……という、個性が強すぎる経歴でした。

人の紹介を頼る

仕事を探している方に個人的におすすめしたいのが「人の紹介を頼る」ということです。

私はこれまで、数えきれないほどの会社・企業から「不採用」を言い渡されてきました。

その中で奇跡的に採用に至った仕事の9割は「人からの紹介」でした。

すでにその職場で働いている友人や知人から「アルバイト探してるならウチ来ない?」という感じで紹介してもらったのです。

サイトや店舗の張り紙などを見て応募する場合、採用基準は履歴書と面接だけです。良くも悪くも、それしか判断材料がないからです。

しかし、人からの紹介の場合は、それにプラスして人間性や人柄も詳しく見てもらえる場合が多いので、たとえ誇れるような経歴がなくとも採用に至る可能性が高いです。

友人からの紹介で採用が決まったバイト先の上司も「○○さん(友人)からの紹介なら安心だし!」とおっしゃっていました。

採用する側としても、よく知らない人が外部から来るよりは、すでに働いている従業員の知り合いが来る方が安心感があるようです。

もし信頼できる友人や知人がいる方は、一度仕事の紹介をお願いしてみてもいいかもしれません。

無理に仕事をする必要はない

体調的に働くことが難しい場合や「今は働きたくない」と感じている場合は、無理に仕事をする必要はないと思います。

一番大切なのは、ご自身の体と気持ちです。

そこを最優先に考えていれば、いつかきっと、最適なタイミングかつ最適な場所で働ける時が来ると思います。

私もいろいろな仕事に挑戦して、辞めて、何もせずにいて、また挑戦して、また辞めて……ということを何度も繰り返してきました。

それでも、28歳にしてようやく自分の仕事(居場所)を見つけることができました。

生きることを諦めない限り、人生は意外となんとかなるものです。ゆっくり、焦らず、マイペースに進んでいきましょう。

まとめ

本記事では、自身の仕事体験をもとに、生きづらさを抱える方におすすめの仕事および、仕事を探す上でのポイントを紹介しました。

コロナ禍を経て、日本の働き方はかなり変化したように感じます。

在宅勤務が当たり前になったり、「正社員」に縛られない自由な働き方をする人が増えたり、オンラインを利用した新しいビジネスが誕生したり……。

コロナ以前には考えなかった働き方やビジネスが、どんどん増えてきています。

それはある意味、「生きづらさを抱える私たちに有利な社会になりつつある」とも言えるのではないかな、と感じます。

今これを読んでいるあなたに、良いお仕事との出会いがありますように……。

ABOUT ME
ゆき
ゆき
生きづらさマイスター
1996年生まれ。佛教大学大学院・社会学専攻社会学研究科(修士課程)修了。自身のさまざまな生きづらさ体験をもとに、ブログやSNSで情報発信をしながらお話会・講演等をおこなっています。
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