婦人科系の悩み

23歳で子宮内膜症が発覚し、24歳で手術を言い渡されるまでの体験談

子宮内膜症 体験談
yuki-yoshida

うつ病や社交不安障害など、さまざまな精神疾患に悩まされている私ですが、実は婦人科系の病気も患っています。「子宮内膜症」です。

本記事では、23歳の時に「子宮内膜症」と診断され、24歳のときに手術をすることになった私の体験談をお話したいと思います。

月経のあれこれはもちろん、症状が現れ始めた時期なども詳しく綴っています。

あくまでも一個人の体験談となりますが、どなたかの参考になれば幸いです。

︎重すぎる生理痛

はじめて生理が来たのは、小学6年生の終わり頃(12歳)でした。

最初のうちは“ごく一般的な生理痛”という感じで、ときどき痛み止めのお薬を飲む程度でした。

しかし、中学2年生の頃から徐々に生理痛(主に腹痛)がひどくなりはじめ、お薬が手放せなくなりました。

お薬を飲んでも痛みが治らないこともあり、ベッドにうずくまって泣きながら痛みに耐えることも多かったですね。

今思えば、この頃からすでに“病気の芽”を持っていたのかもしれません。

︎PMSの症状も 

高校生になってから、生理痛の症状がひどくなったことに加え、PMS※①の症状も顕著に出始めました。

目を開けてられないくらい眠たくなったり、イライラしたり、食欲がなくなったり……。

おそらく、普通に学校に行っていたら、1か月の半分以上は体調不良で休んでいたと思います。

ある意味、不登校で良かったのかも……と思ってしまうくらい、とにかく生理痛やPMSが重い日が多かったですね。

※①:生理前にあらわれる、さまざまな心身の不調。

はじめての“遅れ”と不正出血

そんな私ですが、生理が遅れたり、飛んだりすることは一度もありませんでした。

どれだけPMSや腹痛がひどくても、なぜか生理だけはきっちり周期通りに来てたんですよね。

しかし、大学3回生の頃に、人生ではじめて3週間ほどの遅れがありました。

それだけでなく、不正出血の症状もみられるようになりました。

「何かがおかしい……。」

そう思いました。

︎ある日の異変 

大きな異変があったのは、4回生になって間もないある日のことです。

朝起きて大学に行こうとすると、猛烈にお腹が痛くなりました。

ズキズキと、今まで感じたことのない痛みが右下腹部を襲い、しばらく動けなかったことを今でもよく覚えています。

幸い、痛みは30分程度でおさまっため、その日は少し遅刻して大学へ行くことができました。

しかし、それからも度々、下腹部の痛みが起こるようになりました。

不正出血も増え始め、明らかな様子の違いを感じるように……。

ちょうどこの頃の私は人生最大の失恋を経験し、今までにないくらいメンタルを病んでいた時期でした。

なので最初は、「ストレスが原因でホルモンバランスが乱れてるのかな〜」なんて呑気に思っていたのですが(笑)

あまりに症状が長く続くので、心配になって婦人科へ行きました。

︎いざ婦人科へ 

婦人科で診察を受けるのは、このときが初めででした。

最初はすごく緊張していましたが、私と同世代くらいの患者さんも多く、とても安心したのを覚えています。

超音波検査をすると、やはり病気の可能性があるとのことだったので、追加で血液検査をおこなうことになりました。

血液検査の結果、軽度の子宮内膜症であることがわかりました。

“軽度”と言われたのは、血液検査の数値がそこまで高くなかったためです。

とはいえ、まさか自分が婦人科系の病気を患うとは思っていなかったので、病気を告げられた時はめちゃくちゃショックでしたね。

私はずっと「子どもはいらない」と思っていたのですが、いざ「内膜症患者は不妊になりやすい(=自分の子どもを産めないかもしれない)」と言われると、涙が出るほど悲しくて……。

病気が発覚してからしばらくは、毎日ずっと落ち込んでいました。

MRI検査

その後は数ヶ月に一度、定期検診に通いましたが、特に異常はありませんでした。

相変わらず痛みや不正出血はひどかったですが、それ以外は特に問題なく、ごく普通に日常生活を送ることができていました。 

しかし、内膜症の診断が下されてから半年近く経った頃でしょうか。

定期健診に行くと、「思ったより進行が早いので、念のためMRIをとってください」と言われました。

右卵巣にできていた腫瘍(チョコレート嚢胞)が、2cmから4cmになっていたのです。

入院を経験した今となっては「MRIくらい朝飯前やわ」と思えるようになりましたが(笑)

このときは結構ショックでした。

「まさかのMRI……なんでや……私そんなやばいんか……?まだ若いのに……?」

(自分で言う?笑)

とても不安でしたが、検査結果は「異状なし」。ひとまずホッとしました。

「手術した方がいいですね」

しかし、MRIの検査以降、下腹部の痛みがひどい日が急激に増えました。

「もう痛すぎて動けない……」と、生理でもないのにベッドに寝込むように。

さすがに危険を感じ、次の定期検診を待たずして診察の予約を取りました。

いつもの超音波検査をはじめてすぐ、先生が言いました。

「(腫瘍)急に大きくなったね……手術した方がいいですね。」

え????手術?????????

手術って、あの手術ですか……?????

(ほかにどの手術があるねん笑)

一気に頭の中が真っ白になりました。

8cmになったチョコレート嚢胞

先生いわく、前回の検診時に4cmだったチョコレート嚢胞の大きさが、一気に8cmまで膨れ上がっているとのことでした。

そうです、たった数か月で倍の大きさになったのです……!

ふつうは徐々に大きくなるみたいですが、たまに私のような感じで急に大きくなる人がいるそうです。

大きさが倍になると体積は8倍になる(2の3乗)ので、そのぶん身体への負担も大きく、日常生活に支障をきたす可能性があります。

最悪の場合、腫瘍が破裂して激痛が起こり、緊急手術になることも……。

通常であれば薬で様子を見つつ、時期が来たら手術という流れだそうです。

しかし、私の場合、この時点でかなりの大きさになっていたため、あまり長期間放っておくわけにもいかないとのことでした。

「最短だと10日後に入院、次の日の手術が可能」だと先生に言われ、あまりにも急すぎてめちゃくちゃびっくりしました。

しかし、“いつ破裂してもおかしくないような物体が身体にある”と知ってしまった以上、今までのように日常生活を送るのは無理があります。

そんなこんなで、家族とも相談し、最短の10日後に手術入院をおこなうことになりました。

手術入院の話や退院後の話は、以下の記事をご覧いただけますと幸いです。

術後4年が経った現在の様子

現在は手術から4年が経ちましたが、おかげさまで、再発なく元気に過ごせています。

不正出血もほとんどなくなりましたし、月経の量や日数も少なくなって快適です。

相変わらずPMSの症状や月経痛はありますが、月経痛は手術前と比べてかなり楽になりました。

「痛すぎてベッドで寝込む」ということがなくなったのは、個人的にはものすごい革命でしたね。

術後の一番大きな変化は、低用量ピルを服用するようになったことです。

低用量ピルは生理痛やPMS、子宮内膜症の改善・治療に効果があり、1日1錠を決まった時間に飲むことで排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を防いでくれます。

ピルが合わない人も多いようですが、私は幸い副作用なく飲むことができており、約4年間同じものを服用しています。

毎日飲み続けないといけないのでちょっと大変ですが、再発予防のために、そしてなるべく進行を抑えるために、今後も頑張って飲み続けていきたいと思います。

 まとめ

本記事では、23歳の時に「子宮内膜症」と診断され、24歳のときに手術をすることになった私の体験談をお話させていただきました。

こうして振り返ってみると、やはり、中学生の頃くらいから“予兆”があった気がしますね。

あの頃すぐに病院へ行っていれば、病気の進行をもう少し遅らせることができたかもしれません。

私のように「生理痛が重い」「痛み止めのお薬が効かない」という状態が長く続く場合は、勇気を出して病院へ行ってみることをおすすめします。

どんな病気も早期発見に越したことはないですし、何もなければそれで良いですからね。

いずれにせよ、痛みがひどいときは無理をせず、ご自身のからだを大切にして過ごしてくださいね。

ABOUT ME
ゆき
ゆき
生きづらさマイスター
1996年生まれ。佛教大学大学院・社会学専攻社会学研究科(修士課程)修了。 自身のさまざまな生きづらさ体験をもとに、当事者目線からの情報発信や支援活動をおこなっています。
記事URLをコピーしました