HSPとは?特徴や種類、診断や発達障害との違いについて“HSP当事者”がまとめました
皆さんは「HSP(Highly Sensitive Person)」という言葉をご存知でしょうか。
HSPは“敏感で繊細な気質を持つ人”を指す言葉で、当ブログのテーマである“生きづらさ”と深い関わりがあります。
しかし、ここ数年で広まった新しい概念なので「詳しいことはよく知らない……」という方も多いかもしれません。
そこで本記事では、HSPの特徴や種類について、HSP歴20年以上のブログ運営者(ゆき)がわかりやすくまとめてみました。
この記事が、あなたの“生きづらさの正体”を紐解く一助となれば幸いです。
- 自分がHSPなのか知りたい
- 自分の「生きづらさ」を紐解くヒントがほしい
- HSPについて「当事者」の症状や体験談を知りたい
HSPとは

この章では、HSPの特徴や種類などを簡単にまとめてみました。
「HSPの基礎を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
HSP=敏感で繊細な人
HSP(Highly Sensitive Person)とは、
- 光や音、匂いなどに敏感に反応し、日常生活や人間関係において繊細な感覚を持つ
という特徴がある人を指す言葉で、1990年代の後半に、アメリカの心理学者「エレイン・N・アーロン」が提唱しました。
HSPには、以下のような特徴があると考えられています。
- 5人に1人の割合で存在すると言われている
- 人間だけでなく、犬や猫などの動物にもHSPが存在する
あなたの近くにも、HSPの特徴を持つ仲間がいるかも……?

病気ではなく“気質”
HSPは病気ではなくて、あくまでも、“その人が持つ気質”だと考えられています。
そのため、病院へ行って医師の診察を受けたとしても、うつ病や発達障害などのように診断が下りることはありません。
しかし以下に代表される“生きづらさ”を抱えている人は、HSPの気質を持っているケースが多いと考えられています。
- 不登校やひきこもり
- うつ病や社交不安障害、パニック障害などの精神障害
もしお心当たりがある方は、以下の【HSP診断チェックリスト】をぜひお試しください。

ブログ運営者の私も、不登校やひきこもり、うつ病やパニック障害の経験があるHSP当事者です。

対処法は「上手に向き合う」こと
HSPは、生まれつき持っている性格と、幼少期の生育環境が合わさって生まれるものだと考えられています。
もちろん、年齢を重ねるにつれて、敏感さの度合いに変化が生まれる可能性もあると思います。
しかし、HSPの気質自体は、基本的には生涯変わることはありません。
- 敏感さや繊細さを「治す・克服する」ことを目標にしない
- 自身の敏感さとしっかり向き合い、上手に受け入れながら生きて行くー。
それが、HSPと付き合う最大のコツだと思います。

子どものHSP(HSC)もある
アーロン博士は、HSP気質を持つ子供のことを「HSC(Highly Sensitive Child)」と定義づけています。
HSPと比べると認知度は低いですが、ここ数年で徐々に日本でも広まりつつある言葉です。
HSCのお子さまを育てる際に重要なのは、以下の2つだと思います。
- 他のお子さまと比較せず、HSP気質を尊重する
- 繊細で敏感な特性を、良い方向に伸ばせるようにサポートする
大人になってから敏感さと向き合い、生き方を再構築するのは、決して簡単ではありません。
なるべく早い段階でお子さまの特性を理解し、その子に合った生き方をサポートしてあげるのがおすすめかなと思います。

HSCのお子さまを対象とした『子育て本』を参考にするのもおすすめです!
HSPと発達障害との違い
「さまざまな物事に過剰反応してしまう」というHSPの症状は、発達障害の特性とよく似ています。
しかし、症状の要因や診断方法がそれぞれで異なります。
- 病気ではなく「気質」なので、医師の診断はつかず、セルフチェックで対応できる
- さまざまな物事に過剰反応してしまうのは、感情処理をおこなう「扁桃体」という脳の部位が人よりも強く働いているため
- 「精神障害(病気)」の一種として考えられているので、医師の診断が必要
- さまざまな物事に過剰反応してしまうのは、脳機能の発達に偏りがあるため
HSPと発達障害はまったくの別物ですが、症状や特性そのものは似ている部分が多くあるため、違いを判断するのは難しいです。
ご自身の生きづらさについて詳しく知りたい方は、医師やカウンセラーなどの専門家に相談してみることをおすすめします。

HSP診断:セルフチェックリスト
「自分がHSPかどうか知りたい」という方のために、アーロン博士が作った「HSPセルフチェックリスト」を引用してみました。
以下の23の項目のうち「YES」が12個以上あれば、HSPの気質があると考えられています。
参考文献:『ささいなことにもすぐ「動揺」してしまうあなたへ。』エレイン・N・アーロン(訳:富田香里)


ちなみに私は、19個当てはまります。生粋のHSPです(笑)
HSPの特徴

アーロン博士によると、HSPには「DOES(ダズ)」と呼ばれる4つの特徴があるのだそうです。
この章では、DOESの特徴や、特徴に基づく症状を自身の体験をもとに掘り下げます。
物ごとを深く処理する(Depth of processing)
HSPさんの最も大きな特徴は、物事を深く考えやすいことだと思います。
さまざまなことを瞬時に分析し、他の人が気に留めないようなことをひたすらに追求する方も多いのではないでしょうか。
- 他人の言動を深読みしすぎて、寝る前に一人反省会をしてしまう
- 旅行に行く時、最悪の事態を想定して複数のプランを考えないと気が済まない
- 哲学的なことが好きで「人はなぜ生きるのか」みたいなことを考えがち
ものすごくシンプルに言うと「1の出来事に対して、100くらいの考え事をしてしまう」というイメージです。
自分でも無意識のうちに頭が働いているので、止めたくても止められません……。

刺激を受けやすい(Overstimulation)
非HSPと比べてたくさんの刺激を受けやすいのも、HSPさんの特徴のひとつです。
- 知らない場所に行ったり、初対面の人に会ったりすると、ものすごく疲れる
- 匂いや音、食べ物の味などに敏感に反応する
- 予定が詰まっていると、頭がパンパンになってしんどく感じる
HSPさんは、日々の生活の中でさまざまな刺激を受けています。
大きな音や人混み、急な予定変更などの刺激が続くとキャパオーバーになって、疲労で動けなくなる方も少なくないと感じます。

私は特に、薬の副作用が出やすい傾向があるため、自分に合う薬が見つかるまですごく大変です。
感受性や共感性の強さ(Emotional intensity)
HSPさんは共感力が高く、他人の気持ちを察しやすい特徴も持っています。
- 悲しいニュースやSNSの誹謗中傷を見るだけで気持ちが重くなる
- ドッキリ企画のバラエティ番組や、アクション多めのドラマや映画が苦手
- 他人が怒られているのを見ると、自分が怒られたような気持ちになって苦しくなる
相手のちょっとした仕草や言葉づかいを“無意識のうちに”分析しているので、相手の考えていることが手に取るようにわかります。
相手の気持ちがわかってしまうことで、その人の感情にコンディションを左右されてしまうHSPさんも多いはず……。

繊細な感覚(Sensory sensitivity)
HSPさんの特徴として忘れてはならないのが、鋭くて繊細な感覚を持っていることです。
- 直観力が働き、考えていることがよく当たる
- 照明の明るさや匂いなど、些細な違和感が気になって仕方ない
- 書類をぱっと見ただけで、誤字脱字や文章のバランスの悪さなどがすぐにわかる
非HSPの方がスルーするような細かいことでも、自然とアンテナが働きます。
どの分野で鋭い感性を発揮するかは人によってさまざまですが、自分が秀でている感性を把握し、仕事や日常生活で上手に生かしている人も多いです!

私の場合、他の方のブログやSNSを見た時に「この文章はAIだな……」ということが一瞬でわかります。
HSPの種類

HSPは4つの種類にわかれていて、それぞれ微妙に特徴が異なります。
上記の4つの種類は複数当てはまることもあり、いろいろな種類の特徴がミックスされているHSPさんも多いです。
この章では、HSPの種類について、自身の体験をもとに詳しく説明します。
内向型HSP(HSP)
まず1つ目は「内向型HSP」です。HSPの中で一番人数が多いと言われています。
- 一人の時間がないと心が疲れてくる
- 慎重で、じっくり考えてから行動する
- 圧倒的な“インドア”タイプ
- 話すよりも、文章を書くほうが得意
繊細さと敏感さの度合いが強いため、刺激を求めず穏やかに過ごすことを好みます。
長時間の外出や、大人数の飲み会・イベントにストレスを感じやすい方が多い印象です。


ちなみに私は「内向型HSP」だと思っています。
外向型HSP(HSE)
内向型HSPと対になるのが「HSE(Highly Sensitive Extroversion)」です。
- 人と会うのは好きだけど、後からどっと疲れてしまう
- 「行きたい気持ち」と「しんどい気持ち」が同時にある
- 繊細さが表に出ないので、社交的な人間だと誤解されやすい
HSEの特徴を持つ方はHSPの約3割と言われており、明るく社交的な性格の方が多いです。
内向的な側面を持ちながらも、人と会ったり、話したりすることでエネルギーが湧いてくる方は、HSEの気質を持っていると言えるでしょう。

HSEさんは、面倒見が良くて、人から悩み相談をされやすい方が多い気がします。
内向型HSP×刺激追求型(HSS型HSP)
「HSS(High Sensation Seeking)型HSP」は、繊細ながらも新しい刺激・変化を積極的に好むのが特徴です。
- 好奇心が強くて、刺激が強いイベントにワクワクする
- ワクワクや刺激を楽しむ反面、予定を詰め込みすぎてキャパオーバーになりやすい
- 自己矛盾を感じて落ち込みやすく、テンションの差が激しい
繊細さと冒険心を両方持っているため、HSPさんの中で一番葛藤が多いタイプだと言われています。
しかし、好奇心旺盛で学習スピードが早く、独特の視点を持ちやすいという長所もあるように感じます。


私はおそらく「HSS型HSP」の特徴も少しだけ持っているように思います。
外向型HSP×刺激追求型(HSS型HSE)
繊細だけど外向的で、新しい刺激を求める特徴を持つのが「HSS(High Sensation Seeking)型HSE」です。
- 新しい刺激・新しい人との出会いが大好き
- 予定を詰めがち → そのあと燃え尽きがち
- じっとしてるより動きたいタイプ
HSS型HSPの方は新しい刺激をどんどん求めるため、“飽き性”の特徴も持っていると言われています。
その特徴と敏感体質を理解した上でさまざまなチャレンジをすると、活動の幅が広がって楽しく生活できそうです!

エネルギッシュなのは素晴らしいですが、仕事も遊びも、詰め込みすぎないように注意です。
まとめ|HSPを知って、より豊かな毎日に!

本記事では、HSPの特徴や種類について、HSP当事者の視点からまとめてみました。
ここ数年で、HSPの関連書籍の販売や当事者交流会が急増し、“HSP=生きづらさの代名詞”として語られることも多くなりました。
HSPのことを詳しく知ることで、気持ちが楽になることもあると思います。
もっともっとHSPが広く世の中に知れ渡り、HSPに理解ある社会になっていけばいいなと思います。


