自律神経失調症・HSP・精神疾患……“生きづらさ”を抱える方におすすめの仕事6選!

「うつ病やパニック障害、自律神経失調症でも仕事はできる?」
「いろんなことに繊細で、普通の職場ではなかなか働けない……」
この記事にたどり着いた方は、おそらく上記のようなお悩みを持つ方だと思います。
いろんな生きづらさがあると“普通”に働くことが難しく、一歩を踏み出すのも勇気がいりますよね。
そこで本記事では「生きづらさを抱える方におすすめの仕事」について、ブログ運営者の経験をもとに紹介します。
記事の後半では、仕事を探す上で大切にすべきポイント」や「実際にやって良かった仕事ベスト5」もまとめています。
「生きづらさがあっても働ける仕事を知りたい!」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

当ブログの運営者・ゆきは、10代の頃に不登校やひきこもりを経験。
アラサーとなった現在も、複数の精神障害や自律神経失調症、HSPなどと向き合い続けています。
おすすめの仕事
この章では、自身の体験談を交えながら、生きづらさを抱える方におすすめの仕事を6つ紹介します。
「これならできるかも?」という仕事があれば、無理のない範囲で挑戦してみてください!
単発アルバイト
生きづらさを抱える方にまずおすすめなのが「単発アルバイト」です。
1日こっきりのアルバイトだと「続けて行く負担」がありませんし「初めてだからお試しで働いてみたい」という場合にも向いています。
単発バイトは、通常のバイトよりもさまざまな境遇や年齢層の方が働きに来る傾向があります。
そのため、たとえ就業経験がなかったり、高齢だったりする場合でも挑戦しやすいと思います。

私がTOEICの単発バイトをした時も、不登校やひきこもりの経験者・当事者の方が多くいらっしゃいました。
小規模のお店でのアルバイト
「単発ではなく長期で働きたい!」と思う方におすすめなのが、小規模のお店・企業でのアルバイトです。
私が経験した長期バイトで特に「働きやすいな」と感じたのは、地元密着型のパン屋さんと、小さな旅行会社でした。
小規模だと店内・会社の雰囲気がとてもアットホームですし、従業員の方も穏やかな方が多く、居心地が良かったです。
体調やや対人関係に不安がある場合は、できるだけ小規模かつアットホームな働き先を選ぶことをおすすめします。

パン屋さんの方は、自宅から徒歩圏内だったこともあってすごく通いやすかったです。
学内アルバイト
大学生の方は、大学内でおこなうアルバイト(学内アルバイト)もおすすめだと思います。
学内アルバイトは授業の合間にできるので、移動の手間が省け、体調への負担を軽減できます。
知っている環境で安心して働けるのも、魅力のひとつかなと感じますね。
おそらく、どの大学にも何かしらの学内アルバイトがはずです。
自宅が大学に近い方や、授業の空き時間を利用してお小遣い稼ぎをしたい方は、ぜひ挑戦してみてください!

私は「ノートテイク」という学内バイトをやっていましたが、それ以外にも大学内の本屋、コンビニ、学食で働けるバイトがありました。
クラウドソーシング
「外で働くのはしんどい」「在宅仕事がしたい」という方には、クラウドソーシングをおすすめしたいです。
- ネットを介して仕事を依頼できたり、引き受けたりすることができるビジネス形態のこと
- 数ある仕事募集の中から気になるものを見つけて応募し、依頼者側とのマッチングが成立したら作業をおこない、報酬を受け取れる
クラウドソーシングには、WEBライティングやサイト制作、SNS運用や動画編集など、在宅で作業ができる仕事がたくさんあります。
私も利用経験がありますが、自宅にいながら自分のペースでおこなえる仕事は、すごくやりやすかったです!
サイト(プラットホーム)は無料で登録できるので、まずはどんな仕事があるのかを見るだけでも良いと思います。

ちなみに私は「クラウドワークス」というプラットホーム利用していました!
就労支援事業所の利用
「一般的なアルバイトや仕事はハードルが高い……」という方は、就労支援事業所を利用する方法もあります。
- 身体障害や精神障害などを持ち、一般企業への就職が困難な方が利用できる福祉施設
- 週1回・2~3時間から働ける施設がほとんどで、自分のペースで通える
- 1時間あたり200円~1,000円ほどのお給料(工賃)がもらえる
- 事業所によっては、在宅利用ができる場合もある
私も一時期、就労支援事業所を利用していた経験があります。
事情があってすぐに辞めてしまいましたが、スタッフさんも利用者さんも、温厚で優しい方が多かったです。
施設見学や仕事体験をおこなっている事業所も多いので、気になる方はぜひお近くの事業所を探してみてください。

私も3か所ほど見学に行き、一番相性が良いと感じた事業所に行きました。
個人事業の立ち上げ
「やりたい仕事が見つからない……」という場合は、現在の私のように「個人事業主として自分で仕事をする」のもアリです。
現在は、ネットを使って簡単にお金を稼げるシステムやプラットホームがたくさん揃っています。
そのため、がっつりと資金を用意して事務所を構えたり、誰かを雇ったりしなくても、簡単に仕事を始められます。
気軽に始められる個人事業について、少しだけ例を挙げておきます。
基本的には、自身の趣味や特技を活かした仕事が向いています。
それらしい趣味や特技がない場合でも、興味がある分野について勉強をおこない、それを本格的な仕事にするという方法もあります。
特に、動画制作やサイト制作は、今後ますます需要が高まっていく分野だと推測されます。
もしパソコンいじりが好きな方は、動画やサイト制作についての勉強をして、仕事としてやっていくのもひとつだと思います。
※①:自分がおすすめしたい商品をブログやSNSで紹介し、実際に誰かが購入すると報酬が入ります。
仕事をする上でのポイント
この章では、自身の仕事体験をもとに、生きづらさを抱える方が仕事をする上で大切にすべきポイントを紹介します。
これらのポイントを参考にしながら、ご自身に合ったお仕事を探してみてくださいね。
体調を最優先する
働く上で一番大切なのが、ご自身の体調です。
いくら仕事内容や人間関係が良かったとしても、体調に負担がかかるお仕事だと続けることができません。
体調を最優先し、無理のない範囲で働ける場所・環境を見つけることを意識してみてください。

もし体調面に不安がある場合は、面接の際に、病気や体質のお話をしてしまうのもひとつの方法なのかなと思います。
それでサポートしてくれるような働き先であれば、今後も安心して働けますし、逆に嫌な態度を取られたら、見切りをつければOKです。
勇気がいる行為ではありますが、ある意味、働き先を選ぶにあたって良い判断基準になると思います。

私も過去に、精神障害があって通院していることを面接時に話したら、親身に対応してもらえて嬉しかった経験があります。
合わなかったらすぐ辞める
「合わない時はすぐ辞める!」ということも、働く上で大事なポイントだと思います。
せっかく見つけた仕事を辞めるのは気が引けますし、辞めたい意志を伝えるのも勇気がいるのは間違いないです。
けれど、合わない仕事を続けるのはしんどいですし、それが原因で病気になってしまう可能性もあります。
そもそも「従業員が仕事を辞める」ということはどの職場でもよくある話ですから、そんなに気にしなくてもいいのかなと思います。
心と体が限界を迎える前に、少し勇気を出して「辞めたいです」と伝えましょう。

ちなみに私は、蕎麦屋さんと高齢者施設をわずか5回ほどの勤務で辞めています。
緩やかそうなお店を選ぶ
お店での接客業を考えている場合は「緩やかそうなお店を選ぶ」のが大きなポイントだと思います。
私は蕎麦屋さんとパン屋さんで接客業をした経験がありますが、ストレスが少ない状態で働けたのは、圧倒的に後者(パン屋さん)でした。
やはり、生きづらさを抱えている私たちは、活気があるお店よりも緩やかで優しい雰囲気のお店の方が相性が良いのだろうなと思います。

ただ、緩やかなお店ならどこでも良いかと聞かれると、そうではありません。
たとえ同じ「パン屋さん」でも、駅地下の大きなパン屋さんと地元の小さなパン屋さんでは、忙しさや仕事内容が大きく異なると思います。
もし接客業に挑戦したい場合は、小さくてアットホームなお店かつ、優しい雰囲気の職場を選ぶことをおすすめしたいです。

個人経営のお店だと、アットホーム感が増して尚良いと思います!
不採用になっても気にしない
実際に仕事を探し、応募を考えている方に伝えたいのが「たとえ不採用になっても気にしない」ということです。
どんな仕事やアルバイトも、基本的には面接と履歴書の2点で採用が決まります。
しかし、生きづらさを抱える方は、面接での受け答えが得意ではなかったり、採用に有利な履歴書を提出できないケースも多々あると思います。
実際に私がそのパターンで、ありとあらゆる仕事の面接・採用試験に落ちました。
あまりにも不採用が続きすぎてメンタルがやられ、仕事探しをやめてしまった時期もあったほどです。

けれど、たった数分の面接とたった1枚の紙きれ(履歴書)で、その人のすべてを理解することなんて不可能です。
つまり、ほとんどの採用者は、私たちの一部分しか知らないまま、採用・不採用を判断していると言っても過言ではありません。
だから、たとえ不採用になったとしても、あなたの存在を全否定されたわけではないということは、しっかり心に留めておくべきだと思います。
あなたの個性や魅力を買ってくれて、その能力を思う存分活かせる場所は、必ずどこかにあるはずです。
自分の可能性を信じ、無理のない範囲でチャレンジを続けてみてください。

たとえ生きづらさを抱えていなかったとしても、不採用になることは普通にあります。
あまり落ち込みすぎずに、少しずつ、新たな道を考えていきましょう!
人の紹介を頼る
本格的に仕事を探している方におすすめしたいのが「人の紹介を頼る」ということです。
私はこれまで、数えきれないほどの会社・企業から「不採用」を言い渡されてきました。
その中で奇跡的に採用に至った仕事の9割は「人からの紹介」でした。
すでにその職場で働いている友人や知人から「アルバイト探してるならウチ来ない?」という感じで紹介してもらったのです。

サイトや店舗の張り紙などを見て応募する場合、採用基準は履歴書と面接だけです。良くも悪くも、それしか判断材料がないからです。
しかし、人からの紹介の場合は、人柄そのものを詳しく見てもらえる場合が多いので、たとえ誇れるような経歴がなくとも採用に至る可能性が高いです。
友人からの紹介で採用が決まったバイト先の上司も、以下のようにおっしゃっていました。

○○さん(友人)からの紹介なら安心だと思ったんだよ。
正直、求人サイトから知らない人が応募してくるのは不安も大きいし……。
どうやら、採用する側としても、従業員の知り合いが来るほうが安心なのだそうです。
もし信頼できる友人や知人がいる方は、一度仕事の紹介をお願いしてみてもいいかもしれません。
無理をせず、タイミングを見極める
体調的に働くことが難しい場合や「今は働きたくない」と感じている場合は、無理に仕事をする必要はないと思います。
一番大切なのは、ご自身の体調と気持ちです。
そこを最優先に考えていれば、いつかきっと、最適なタイミングかつ最適な場所で働ける時が来ると思います。
どんなに絶望的に思えても、人生は意外となんとかなるものです。ゆっくり、焦らず、マイペースに進んでいきましょう。

私もいろいろな仕事に挑戦して、辞めて、何もせずにいて……ということを何度も繰り返してきましたが、なんとかこうして生きてます。
やって良かった仕事ベスト5
この章では、自身が経験したさまざまな仕事の中から「やって良かった!」と思う仕事をランキング形式で紹介します!
実際に仕事を探している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
1位:在宅WEBライター
第1位は、クラウドソーシングでおこなった在宅WEBライターです。
大学院を出てから個人事業を立ち上げるまでの約1年半(27歳から28歳まで)、お世話になりました。
体調に負担をかけず、好きなこと(文章を書く)をしながらお金をもらえたのは、すごく有難い経験でした!
通常のアルバイトよりもお給料(報酬)は少ないですが「在宅仕事で無理なくお金を稼ぎたい」という方にはすごくおすすめだと思います。

この時の経験は、今のブログ運営にもしっかり活かされていると感じます!
2位:TOEICの受付・試験監督
第2位は、TOEICの受付・試験監督(単発バイト)です。
19歳の時に経験した“人生初のアルバイト”で、合計で4回行きました。
マニュアル通りに動けば良いだけだったので、アルバイトがはじめての私でもスムーズに働くことができました!
単発なので、ほかのスタッフと深くかかわる必要もなく、私にとってはすごく相性が良い仕事だったなと思います。

1回あたり3時間から4時間ほどで、体調への負担を最小限に抑えられたのも良かったです!
3位:ノートテイク
第3位は、大学でおこなっていたノートテイクのアルバイトです。
- 聴覚障害がある学生さんのとなりで授業を受け、授業内容をノートに書き写す作業
- 先生が言ったことをそのまま「文字起こしする」ようなイメージ
- 2人1組となって、1ページずつ交互に書き写していく
授業の空きコマを利用して仕事ができたので、体調への負担が少なくてやりやすかったです。
基本的には、ペアを組む学生と聴覚障害の学生の2人しか関わりを持たずに済んだので、対人面でも安心でした。

聴覚障害を持つ方と触れ合ったのはこの時が初めてだったので、いろいろな学びがあり、すごく良い経験になりました。
4位:旅行会社の事務作業
第4位は、旅行会社の事務作業です。
大学4年の時に友人から誘ってもらったバイトで、約半年間続けました。
簡単なデータ入力と書類整理のみだったので、一人で黙々と作業ができ、私にはすごく合っていたように思います。
従業員が15名ほどしかいない小さな会社だったので、アットホームな空気感で居心地良く働けたのも良かったです!

旅行会社だったので、コロナの影響をもろに受けて会社が休業(=解雇)となりましたが、もしコロナがなければ引き続き働いていたと思います。
5位:パン屋さんでの接客業
第5位は、パン屋さんでの接客業です。
社交不安障害やHSPの気質がある私にとって「接客業」はとても大変な仕事でした。
しかし、地元の小さなお店だったこともあり、優しくて穏やかなお客様が多かったので、楽しみながら働くことができました。
接客業は、生きづらさを抱える私たちにとってすごくハードルが高い仕事です。
しかし、そのぶんいろいろな学びを得ることができ「社会」そのものを肌で感じることができます。
もし興味がある方は、無理のない範囲でチャレンジしてみてほしいです。

最初はすごく不安が強かったですが、ある程度慣れてからは、バイトに行くのが楽しかったです!
まとめ
本記事では、生きづらさを抱える方におすすめの仕事や、仕事を探す上でのポイントなどを自身の体験をもとに紹介しました。
コロナ禍を経て、日本の働き方は大きく変化したように感じます。
在宅勤務が当たり前になったり、「正社員」に縛られない自由な働き方をする人が増えたり、オンラインを利用した新しいビジネスが誕生したり……。
コロナ以前には考えなかった働き方やビジネスが、どんどん増えてきています。
それはある意味「生きづらさを抱える私たちに有利な社会になりつつある」とも言えるのではないかなと感じます。
今これを読んでいるあなたに、良いお仕事との出会いがありますように……。
