たんぽぽの栞とは

たんぽぽの栞とは「目に見えない生きづらさ」に関する情報発信をおこなっているブログです。
運営者・ゆきは、10代の頃に不登校・ひきこもりを経験。
アラサーとなった今もなお、複数の精神障害や自律神経失調症、婦人科系疾患、HSPなどと向き合い続けています。
生きづらさの経験者・当事者として、皆様の心にそっと寄り添うブログづくりを目指しています!

ブログを始めた理由
当ブログを立ち上げた一番の理由は、以下の願いを叶えるためです。
- 相談や居場所活動、自助会などの直接(対人)サポートとは異なるアプローチから、生きづらさを抱えている方の力になりたい
この願いは、私自身が数多くの直接(対人)サポートを受けてきた中で感じた「違和感」によって生まれたものです。
以下からは、それらの経験談を交えながら「ブログ発信」というアプローチ方法を選んだ理由を綴っていきたいと思います。

私は「支援」という言葉が好きではないので「サポート」という言葉に置き換えています。どうぞご理解ください。
体調や金銭の心配をせず、自宅から気軽に見られる
1つ目の理由は、体調や金銭の心配をせずに、自宅から気軽に見られることです。
不登校やひきこもり、精神疾患に悩む方に対して、
- 医師やカウンセラーなどの専門家に相談しましょう
- どこかの居場所に行ったり、当事者会に参加したりして、他者交流を図りましょう
と、直接(対人)サポートを受けるよう勧める団体や行政は非常に多いです。
しかし、医師の診察やカウンセリング、居場所の利用や活動の参加などには、それなりのお金が必要ですし、労力も使います。
特に私の場合、20代半ばまでは体調面への不安が大きかったので、居場所活動や当事者会に参加することは不可能でした。
つまり、体調面や金銭面に不安がある方にとって、直接(対人)サポートは気軽に頼れるものではないのです。

しかし、ブログを利用すれば、体調面や金銭面の悩みを気にせずに、自宅から気軽に情報を得たり、他者との交流を図ったりすることができます。
家にひきこもっている期間が長い場合でも、スマホやパソコンが1台あるだけで、今まで知らなかった世界が開ける可能性は十分あります。
改めて、最近のネット技術はすごいです。本当に便利な時代になりました……!
間接的なサポートができる
2つ目は、間接的なサポート(直接のかかわりがないサポート)ができることです。
たとえ体調や金銭の問題をクリアしていても、対人関係にトラウマがある場合は、外に出て人と会うことはとても難しいです。
トラウマの程度やその人のコンディションによっては、勇気を出してどこかに出向けること自体はできるかもしれません。
しかし、もしそこで傷つくことや嫌なことが起きてしまったら、トラウマが増大して余計に状態が悪化するリスクもあります。
かく言う私もそのタイプでした。
診察やカウンセリングで多くの傷を負ってしまい、外出や他者交流がそれまで以上に難しくなってしまったのです。

一方のブログは、ネット上の世界です。「発信者側」と「読み手側」が直接顔を合わせることは、まずありません。
そのため「このブログはあまり好きじゃない」と思ったらすぐに離れられますし、心の傷を増大させるリスクも少ないです。
直接顔を合わせなくとも、間接的に読者さん(悩みを抱える方)に寄り添えることは、ブログの一番の強みだと思います。
いつでもシャットアウトできる
3つ目は、もし違和感を抱いたとしても、いつでもシャットアウトできるところです。
- 情報が多すぎてネット世界に疲れてしまった
- 記事を読めば読むほど、将来への不安が大きくなるような気がしてしんどい
いくらブログにたくさんの魅力があっても、ブログの閲覧がストレスになることもあると思います。
そんな時は、ブログを見ることをやめる(シャットアウトする)。それだけで、心の平穏を守れます。
私は過去に「本当は行きたくないのになんとなく断りづらい」という理由から、相性が良くないカウンセラーのスクールカウンセリングに約1年半通い続けていた経験があります。
しかしブログなら、自分の都合で閲覧をやめたり、逆に閲覧を再開したりしても誰かに迷惑をかけることはないので、かなり心が楽です。

私は現在「発信者」としてブログを運営していますが、発信者である私も、毎日ブログの作業をしているわけではありません。
「今日はなんとなくブログやりたくないな~」という日は記事づくりをしないですし、サイトにログインしない日も多々あります。
- 嫌になったらいつでも逃げて大丈夫だし、もし気が向いたらいつでも帰ることができる
そのような安心感があるからこそ、今の私は心穏やかに、マイペースにブログ運営ができているのだと思います。
経験者・当事者だからこそ伝えられること
ここまで、3つの項目にわけて「ブログ発信を始めた理由」を紹介してきました。
思うような直接(対人)サポートを受けられなくて行き詰っていた時、私の一番の支えとなったのは、自宅から気軽に情報を閲覧できたブログやSNS、そして書籍でした。
現在もいろいろな方のブログやSNSを見ていますし、特に書籍は「1冊の本」として手元に残せるので、たまに読み返して生きる希望をもらうことも多いです。
その中でも特に私が影響を受けたのは、病気や生きづらさの経験者・当事者の方が書かれたブログや書籍です。
病気や生きづらさがもたらす苦しみは、経験者・当事者にしかわかりません。
不登校やひきこもり、精神障害などのしんどさは目に見えないため、周囲から理解や共感を得にくいのです。
そのことに大きな孤独と悲しみを感じていた私にとって、経験者・当事者の方が綴る文章は“一筋の光”でした。
「辛いのは私だけではなかったのだ」ということを知れただけで、ほんの少しだけ心が軽くなったのです。

私は何の資格も持っていませんし、どこにでもいる普通のアラサー女子です(笑)
けれど、いろんな経験をし、いろんな学びを得た私だからこそ伝えられることは、たくさんあると思っています。
かつての私が多くの言葉に力をもらったように、今度は私が、当ブログを通じて誰かの支えとなる温かい言葉を紡いでいきたいと思います。
生きづらさ=私らしさ
当ブログの最大の特徴は「生きづらさ=私らしさ」として捉え直し、それを上手に生かすという考え方が基盤になっていることです。
つまり、生きづらさの克服や排除、病気の完治を目標にしていないのです。
この項目では、その考え方が生まれた経緯についてお話したいと思います。
無理を重ね続けた25年間
私はこれまで、さまざまな病気や生きづらさに悩みながら生きてきました。
不器用にしか生きられない自分のことを好きになれず、毎日のようにもがき苦しみ、常に焦りや不安と闘っていました。

1日でも早く、病気や生きづらさを克服しなければいけない。
そして1日でも早く「ふつう」の女性にならなければいけない……!
そんな私に転機が訪れたのは、25歳でうつ病を患った時でした。
書籍を頼りに“セルフ認知行動療法”をおこなう中で「今までの自分がいかに無理を重ねて生きてきたか」ということを、生まれて初めて知ったのです。
- 本当は学校に行ける状態ではなかったのに、無理して登校した
- 本当はどこにも進学したくなかったのに、無理して高校受験・大学受験をした
- 本当はバイトができる状態ではなかったのに、無理して働いた
- 本当は電車移動が苦痛で仕方なかったのに、無理して電車に乗り続けた
「生きづらさや病気を克服しなければ、私は永遠に幸せになれない」という思いが強すぎて、心身に余計な負担をかけ続けてしまっていたのです。
そりゃあ、これだけ長い期間の無理を続けていたら、病気にもなりますよね……(笑)
生き方を変える
うつ病を患った時、私が一番時間をかけて考えたのは「今後、幸せな人生を送るためにはどんな生き方をすべきなのか?」ということでした。
私がうつ病を患ったのは、不登校やひきこもりを脱してから数年が経った頃でした。
それにもかかわらず、大きな病気を患ったのは「無理を積み重ねる生き方を長期間続けていたからです」です。
そのため、幸せな人生を手にするためには、これまでとは大幅に生き方を変える(=無理しなくてもいい生き方を見つける)必要があると思いました。

たくさんの本を読み、たくさんのブログやSNSに触れ、たどり着いた答え……。
それは「生きづらさを上手に生かしながら、“ありのままの私”で幸せに輝ける生き方を探す」ということでした。
つまり、生きづらさを無理に克服したり、乗り越えたりするのではなく“私らしさ=個性”として捉え直して生きていくという生き方です。
「克服=最善の道」ではない
思いがけず病気になってしまった時や、何かしらの生きづらさに直面した時。
以前の私のように「どうにかして病気を治そう」「どうにかしてこの生きづらさを乗り越えよう」と考える方も多いと思います。
けれど、病気や生きづらさは「どうしても乗り越えるべきもの・治すべきもの」なのでしょうか。
「病気や生きづらさと共存し、それらをうまく活用しながら生きていく道」もあるのではないでしょうか。

私たちは、それぞれの分野でいろんな得手・不得手を持っています。
料理が得意な人と苦手な人、アート制作が得意な人と苦手な人、運転が得意な人と苦手な人……。
運転が苦手な人に「あなたはもっと運転すべきだ」と言う人は、あまりいないと思います。
本人が運転に対して苦手意識を持っていて、運転をするとストレスや苦痛(+命の危険)が伴うことをみんなが理解しているからです。
生きづらさも、それと同じだと思います。
人と関わることが得意な人もいれば、苦手な人もいますし、ストレスなく電車移動ができる人もいれば、そうじゃない人もいます。
それなのに「生きづらさは克服すべきだし、それこそが最善の道」という価値観が社会に蔓延っている今の社会は、あまりにもしんどすぎると思います。
本人の幸せと心の安定を最優先し、常識や世間体に囚われない唯一無二の生き方を模索していくー。
それこそが、生きづらさを抱える私たちに必要な考え方・生き方ではないかと思います。
努力だけではどうにもできないこともある
「それでも私は、何としてでも生きづらさを乗り越えたいんです」と思う場合は、その気持ちを優先すべきだと思います。
苦手な行動に挑戦したり、カウンセリングに行き続けたり、さまざまな努力を続けることで症状の改善・回復が見込めるケースも多くあるからです。
しかし、どれほど大きな努力を積み重ねても、全員が全員生きづらさを完全に乗り越えられるとは限りません。
先ほどお話した「得手・不得手」と同じで、生まれつき備わっている個性や能力は、人それぞれ違うからです。

私の精神障害を例に考えてみましょう。
私は、25歳の時に患ったうつ病を、27歳でほぼ寛解させました。
しかし、10代の頃に患った社交不安障害やパニック障害は、未だに克服できていません。
特にパニック障害に関しては、どれだけ努力しても症状の重さが変わらず、むしろうつ病発症を機に悪化した側面もあります。
少し前まではそのことがすごく悲しくて、辛くて、自己嫌悪に陥っていた時期もありました。
「うつ病はちゃんと努力して寛解できたのに、なぜパニック障害はいつまでも改善しないのだろう?」と。
けれど最近は「この世の中には、努力だけじゃどうにもできないこともあるんだな」と思って、割り切って生きるようになりました。

「電車移動がしんどい……」と嘆いたところで、電車に乗れるようになったり、症状が軽くなったりするわけではありません。
しかも私の場合、かれこれ10年以上も状態が変わらないわけですから、正直、これ以上の改善・克服は見込めない可能性が高いです。
それだったら、ありのままの自分(電車に乗れない自分)を認めて、受け入れて、電車を利用しなくても幸せに生きられる方法を探す方が良いのでは?と思うようになりました。
そのため現在は、外出の際はいつも自家用車で移動しています(遠方ではタクシーを利用することもあります)。
仮に電車を利用することがあたっとしても、新幹線をはじめとした、プライベート空間が確保された電車(症状が出にくい電車)のみ。
「どんな生き方(移動手段)ならストレスなく平穏に過ごせるのか?」を考えて、ストレスが大きい行動は取らないよう心がけています。
最初は少し不安・抵抗もありましたが、現在は以前よりも楽しく、ストレスなく外出ができています!
一人ひとりが笑顔で、幸せに過ごせる人生を
何の悩みもなく電車に乗れる人もいれば、努力を積み重ねて乗れるようになる人もいれば、どれだけ頑張っても克服が難しい人もいる……。
それは、いろんな性格や個性を持った人がいる社会では当たり前の話なので、変われない自分・思うように動けない自分を責める必要はありません。
そしてもっと言えば、そのような悩みを抱える方たちを責めたり、咎めたりする権利は誰にもありません。

「自分の本心に素直になれず、何かと無理をしてしまいがち」という方は、他人からの批判や否定を恐れる気持ちがあるからだと思います。
かく言う私も、うつ病を患うまではずっとそうで、他人の目や世間の視線が怖くて仕方ありませんでした。
しかし、私たちの人生は、世間からの評価を気にしたり、他人からの批判を恐れたりするためにあるものではありません。
私たち一人ひとりが毎日を幸せに、笑顔で過ごすためにあるものです。
当ブログが、あなたの生き方や人生を見つめ直すきっかけのひとつになれば、こんなに嬉しいことはありません。
ブログ名に込めた想い
ブログ名として掲げているのは、皆さんよくご存じの「たんぽぽ」です。
この章では、ブログ名に「たんぽぽ」を選んだ“深いワケ”について綴ります。
たんぽぽの魅力
ブログ名に「たんぽぽ」を選んだ一番大きな理由は、たんぽぽならではの“4つの魅力”に感銘を受けたからです。
以下からは、その4つの特徴を紹介します。
①:根っこの丈夫さ
たんぽぽの特徴としてまず挙げられるのが「根っこの丈夫さ」です。
たんぽぽは道端に咲いていることが多いので、たくさんの人に踏まれますし、何度も人から傷つけられます。
それでも、たんぽぽが美しく咲き続けられるのは、根っこがとても丈夫だからです。
たんぽぽの根っこは、地下30〜50cmほどの長さだと言われています。
時には1mを超えることもあり、他の草花にはない生命力の強さがあります。
たくさんの人に踏まれても強く咲き続けることができるのは「強い根っこ=強い芯」があるおかげなのです。
②:自分に合った生き方を知っている
たんぽぽは、他の植物のように上へ上へと伸びていくことができないため、背丈の成長や強さを比べ合う競争が苦手です。
しかし、たんぽぽは、他の植物が選ばない(選べない)ような場所で、静かに堂々と花を咲かせています。
その姿は、人びとの心を照らす太陽のようで、見るだけで心が明るくなります。
ほかの植物とはちがう唯一無二の輝きを放てるのは、自分にふさわしい生き方を熟知しているからだと思います。
③:夕方や雨の日は花を閉じる
意外と知られていない事実ですが、たんぽぽは、晴れの日の朝から昼にしか咲きません。
夕方や夜、雨の日は花を閉じています。
自分が輝けるときは精いっぱい花を咲かせ、力を発揮できないときは思い切って休む。
私たち人間も、見習うべき生き方だと思います。
④:移動しながら生命をつなぐ
花を咲かせた後のたんぽぽは「綿毛」となって、遠くに飛んでいきます。
風に乗って運ばれる綿毛は、時に数キロメートル先まで飛んでいくこともあるのだそう。
移動しながら生命をつないでいけるのは、たんぽぽならではの強みです。
自分だけの居場所で思う存分に花を咲かせた後は、遠くまで飛んで行って、また新たな花を咲かせるのです。
誰かの道しるべ(栞)になりたい
以上、たんぽぽの魅力を4つにまとめました。
誰よりも繊細で傷つきやすく、競争が苦手。
でも、誰よりも強くて、しなやかで、“ありのままの自分”を堂々と生きているー。
上記に挙げた、たんぽぽの魅力・特徴は「生きづらさは、私らしさ。」という当ブログの理念そのものです。
- 生きづらさを抱えている方たちが、たんぽぽのような芯の強さと優しさを持ち、自分らしく輝ける場所を見つけてほしい
- 当ブログが、誰かの“道しるべ=しおり(栞)”になってほしい
- そして私も、たんぽぽのような繊細さと強さを忘れずにいられる人でありたい
「たんぽぽの栞」というブログ名には、そのような願いが込められています。

ブログを通じて叶えたい夢
当ブログの発信活動を通じて、叶えたい夢があります。
現在は2つですが、今後もっと増えていくかもしれません……!
書籍の出版
ひとつは、書籍の出版です。
私は10代の頃から「自身の体験を文章で伝えることで、同じ悩みを抱えている人に光を与えたい」という夢を持っていました。
ブログやSNSでの発信も好きですが、やはり、手に取れる形の“創作物”を残すことに強い憧れがあります。
現在は、本屋さんに行かずともネットで書籍を買える時代なので、もし出版の夢が叶ったら、外出が難しい方にもぜひ手に取っていただきたいです。
生きづらさへの社会的理解を深める
2つ目は「目に見えない生きづらさ」への社会的理解を深めることです。
不登校やひきこもり、精神障害などの生きづらさは、その苦しみを可視化することができません。
そのため、世間からの理解や共感を得にくく、批判されたり、色眼鏡で見られたりすることが多いです。
それは当事者の方にとってものすごく辛いことで、症状以上の苦しみを生んでいると言っても過言ではありません。
微力ではありますが、当ブログでの発信活動を通じ、少しでも生きづらさに対する社会的理解を深め、優しさあふれる社会づくりに貢献していければと思います。
最後に
この度は『たんぽぽの栞』のブログにお越しくださり、誠にありがとうございます。
今このブログをご覧になっている方の中には、未来に不安を抱えていたり、思うように動けないもどかしさを感じていたりする方もいらっしゃるかもしれません。
私も長い間、そのような時間を過ごしてきたので、その苦しみやしんどさは痛いほどわかります。
けれど、そのようにもがき苦しむ日々は、いつか必ず人生の糧に変わります。
そしてその糧をもとに、あなたが思う存分に輝ける場所を……あなただけの「たんぽぽ」を見つけてほしいです。
当ブログは、あなたの人生を、そしてあなたの幸せな未来を全力で応援します。
