たんぽぽの栞とは

たんぽぽの栞とは「目に見えない生きづらさ」に関する情報発信をおこなっているブログです。
運営者・ゆきは、10代の頃に不登校・ひきこもりを経験。
アラサーとなった今もなお、複数の精神障害や自律神経失調症、婦人科系疾患、HSPなどと向き合い続けています。
生きづらさの経験者・当事者として、皆様の心にそっと寄り添うブログづくりを目指しています!

当ブログの特徴

当ブログの特徴は、以下の2つです。
- 生きづらさの克服や排除を目標にせず、短所や欠点を上手に生かす方法を伝える
- 生きづらさを「私らしさ」として捉え直して「ありのままの自分」を大切にするコツを伝える
この2つの特徴について、詳しくお話したいと思います。
無理をしても、良いことはひとつもない
私はこれまで、さまざまな病気や生きづらさに悩みながら生きてきました。
不器用にしか生きられない自分のことを好きになれず、いろいろな焦りや不安と毎日のように闘っていました。

1日でも早く、病気や生きづらさを克服しなければいけない。
そして1日でも早く「ふつう」の女性にならなければいけない……!
簡単に言うと「幸せな人生を送るためには、すべての生きづらさを完全排除しないといけない」と思い込んでいたのです。
そんな私に転機が訪れたのは、25歳でうつ病を患った時でした。
書籍を頼りに“セルフ認知行動療法”をおこなう中で「今までの自分がいかに無理を重ねて生きてきたか」ということを、生まれて初めて知ったのです。
- 本当は学校に行ける状態ではなかったのに、無理して登校した
- 本当はどこにも進学したくなかったのに、無理して高校受験・大学受験をした
- 本当はバイトができる状態ではなかったのに、無理して働いた
- 本当は電車移動が苦痛で仕方なかったのに、無理して電車に乗り続けた
「生きづらさを完全排除して“ふつうの人間”になりたい」という部分に執着しすぎて、心身に負担をかけ続けてしまっていたのです。
そりゃあ、これだけ長い期間の無理を続けていたら、病気にもなりますよね……(笑)
生き方を変える
うつ病を患った時、私が一番時間をかけて考えたのは、以下のようなことでした。
「今後、幸せな人生を送るためにはどんな生き方をすべきなのか?」
私がうつ病を患ったのは、不登校やひきこもりを脱してから数年が経った頃でした。
それにもかかわらず、大きな病気を患ったのは「無理を積み重ねる生き方を長期間続けていたから」です。
そのため、幸せな人生を送るためには、これまでとは大幅に生き方を変える(=無理しなくてもいい生き方を見つける)必要があると思いました。

たくさんの本を読み、たくさんのブログやSNSに触れ、たどり着いた答え……。
それは「生きづらさを上手に生かしながら、“ありのままの私”で幸せに輝ける生き方を探す」ということでした。
もっと簡潔に言うと、“私らしさ=個性”として捉え直して生きていくという生き方です。
「克服=最善の道」ではない
私たちは以下のような感じで、それぞれの分野でいろんな得手・不得手を持っています。
- 料理が得意な人、苦手な人
- 運動が得意な人、苦手な人
- 絵を描くことが得意な人、苦手な人
- 運転が得意な人、苦手な人
たとえば、運転が苦手な人に「あなたはもっと運転すべきだ」と言う人は、あまりいないと思います。
本人が運転に対して苦手意識を持っていて、運転をするとストレスや苦痛(+命の危険)が伴うことをみんなが理解しているからです。

生きづらさも、それと同じではないでしょうか。
- 人と関わることが得意な人もいれば、苦手な人もいる
- 集団生活にストレスを感じない人もいれば、苦痛を感じる人もいる
- スムーズに電車移動ができる人もいれば、そうではない人もいる
それなのに「生きづらさを克服することが最善の道」という価値観が社会に蔓延っている今の社会は、あまりにもしんどすぎます。
それぞれが持つ個性・性格を上手に活かしながら、常識や世間体に囚われない唯一無二の生き方を模索していくー。
それこそが、生きづらさを抱える私たちに必要な考え方・生き方ではないかと思います。
努力だけではどうにもできないこともある
「それでも私は、何としてでも生きづらさを乗り越えたいんです!」
上記のような思いが強い場合は、その気持ちを優先すべきだと思います。
苦手な行動に挑戦したり、カウンセリングに行き続けたり、さまざまな努力を続けることで症状の改善・回復が見込めるケースも多くあるからです。
しかし、どれほど大きな努力を積み重ねても、全員が全員生きづらさを完全に乗り越えられるとは限りません。
先ほどお話した「得手・不得手」と同じで、生まれつき備わっている個性や能力は、人それぞれ違うからです。

私の精神障害を例に考えてみましょう。
- 25歳でうつ病を患う
⇒努力を積み重ね、27歳でほぼ寛解
- 10代の頃にパニック障害を患う
⇒どれだけ努力を積み重ねても症状が改善せず、むしろここ数年で悪化
うつ病はすぐに回復させることができたのに、パニック障害に関しては15年ほど状態が変わらず、むしろ悪くなっているのです。
少し前まではそのことがすごくもどかしくて、自己嫌悪に陥っていた時期もありました。

うつ病は努力してちゃんと寛解できたのに、なぜパニック障害はいつまでも改善しないのだろう……?
けれど最近は「この世の中には、努力だけじゃどうにもできないこともあるんだな」と、割り切って考えられるようになりました。


電車移動しんどいな……いつまで経っても良くならないし、なんでもっと気楽に電車に乗れないんだろう……
そのように嘆いたところで、電車に乗れるようになったり、症状が軽くなったりするわけではありません。
しかも私の場合、かれこれ10年以上も状態が変わらないわけですから、正直これ以上の改善・克服は見込めない可能性が高いです。
それだったら、ありのままの自分(電車に乗れない自分)を受け入れて、電車を利用しなくても幸せに生きられる方法を探す方が良いのでは?と思うようになりました。

そのため現在は、外出の際はいつも自家用車で移動しています(遠方ではタクシーを利用することもあります)。
仮に電車を利用することがあるとしても、新幹線をはじめとした、プライベート空間が確保された電車(症状が出にくい電車)のみ。
どんな生き方(移動手段)ならストレスなく平穏に過ごせるのか?
ということを大切にしながら、自分にとってストレスが大きい行動は取らないよう心がけています。
最初は少し不安・抵抗もありましたが、現在は以前よりも楽しく、ストレスなく外出ができています!
一人ひとりが笑顔で過ごせる人生を
前述してきたように、この社会にはいろいろな人がいます。
そのため、周囲と同じように変われない自分・思うように動けない自分を責める必要はありません。
しかし、周囲からはみ出したり、批判されたりすることが不安で、無理を重ねて生きている方もいると思います。
かく言う私も、ずっと他人の視線を恐れながら生きてきたので、お気持ちはよくわかります。
しかし、私たちの人生は、世間からの評価を気にしたり、他人からの批判を恐れたりするためにあるものではありません。
私たち一人ひとりが毎日を幸せに、笑顔で過ごすためにあるものだと思います。

一度きりの大切な人生です。少しずつで良いので「自分にとっての幸せな人生」について、ぜひ思いを馳せてみてください。
当ブログが、あなたの生き方や人生を見つめ直すきっかけのひとつになれば、こんなに嬉しいことはありません。
ブログ名に込めた想い
ブログ名として掲げているのは、皆さんよくご存じの「たんぽぽ」です。
ブログ名に「たんぽぽ」を選んだ一番大きな理由は、たんぽぽならではの“4つの魅力”に感銘を受けたからです。
以下からは、その4つの特徴を紹介します。

根っこの丈夫さ
たんぽぽの特徴としてまず挙げられるのが「根っこの丈夫さ」です。
たんぽぽは道端に咲いていることが多いので、たくさんの人に踏まれますし、何度も人から傷つけられます。
それでも、たんぽぽが美しく咲き続けられるのは、根っこがとても丈夫だからです。
たんぽぽの根っこは、地下30〜50cmほどの長さだと言われています。
時には1mを超えることもあり、他の草花にはない生命力の強さがあります。
たくさんの人に踏まれても強く咲き続けることができるのは「強い根っこ=強い芯」があるおかげなのです。
自分に合った生き方を知っている
たんぽぽは、他の植物のように上へ上へと伸びていくことができないため、背丈の成長や強さを比べ合う競争が苦手です。
しかし、たんぽぽは、他の植物が選ばない(選べない)ような場所で、静かに堂々と花を咲かせています。
その姿は、人びとの心を照らす太陽のようで、見るだけで心が明るくなります。
ほかの植物とはちがう唯一無二の輝きを放てるのは、自分にふさわしい生き方を熟知しているからだと思います。
夕方や雨の日は花を閉じる
意外と知られていない事実ですが、たんぽぽは、晴れの日の朝から昼にしか咲きません。
夕方や夜、雨の日は花を閉じています。
自分が輝けるときは精いっぱい花を咲かせ、力を発揮できないときは思い切って休む。
私たち人間も、見習うべき生き方だと思います。
移動しながら生命をつなぐ
花を咲かせた後のたんぽぽは「綿毛」となって、遠くに飛んでいきます。
風に乗って運ばれる綿毛は、時に数キロメートル先まで飛んでいくこともあるのだそう。
移動しながら生命をつないでいけるのは、たんぽぽならではの強みです。
自分だけの居場所で思う存分に花を咲かせた後は、遠くまで飛んで行って、また新たな花を咲かせるのです。
誰よりも繊細で傷つきやすく、競争が苦手。
でも、誰よりも強くて、しなやかで、“ありのままの自分”を堂々と生きているー。
このようなたんぽぽの魅力・特徴は「生きづらさは、私らしさ。」というブログ理念そのものです。
- 生きづらさを抱えている方たちが、たんぽぽのような芯の強さと優しさを持ち、自分らしく輝ける場所を見つけてほしい
- 当ブログが、誰かの“道しるべ=しおり(栞)”になってほしい
- そして私も、たんぽぽのような繊細さと強さを忘れずにいられる人でありたい
「たんぽぽの栞」というブログ名には、そのような願いが込められています。

ブログを通じて叶えたい夢

書籍を出版する
1つ目の夢は、書籍の出版です。
私は10代の頃から「自身の体験を文章で発信し、同じ悩みを抱えている人に光を与えたい」という夢を持っていました。
ブログやSNSでの発信も好きですが、やはり、手に取れる形の“創作物”を残すことに強い憧れがあります。
現在は、本屋さんに行かなくても、ネットで気軽に書籍を買うことができます。
もし出版の夢が叶ったら、外出が難しい方にもぜひ手に取っていただきたいです。

ブログ発信を「令和の生きづらさ支援」として広める
2つ目の夢は、ブログでの発信を「令和の生きづらさ支援」として広めることです。
- フリースクールやフリースペース
- 当事者交流会・親の会
- カウンセリング・相談
生きづらさ支援として最もメジャーなのは、上記の3つです。
しかし、これらの支援は、外出や他者交流が問題なくできる方しか受けることができません。
そのため、十分な支援を受けられず、自宅で悶々とした過ごされている生きづらさの当事者の方が多くいらっしゃる現状があります。
当ブログは、そのような方々に必要な情報を届けるべく、積極的な発信活動をおこなっていきたいです。
オンライン交流やネット発信が当たり前となった令和の時代。
ブログでの発信が「新たな生きづらさ支援」として定着し、よりたくさんの方々を救えるようになればいいなと思います。

「自分で人生を切り拓くこと」の重要性を伝える
3つ目の夢は「自分で人生を切り拓くこと」の重要性を伝えることです。
私はこれまで、カウンセリングをはじめとしたさまざまな“支援”を何十年間も受けてきました。
しかし、よほど運が悪かったのか、私の気持ちに寄り添い、適切な対応をしてくれる支援者の方には一人も出会えませんでした。
傷つくことをたくさん言われ、外出や他者交流に対するトラウマは増える一方で、かなり行き詰っていました。

さまざまな傷つき体験を経た私は「もう二度と対人支援は受けない」ということを誓うと同時に、大きな決意をしました。
- 支援者や支援機関を頼らないかわりに「自分で人生を切り拓く力」を身につけよう
その決意をしてから数年が経ちましたが、まだ100%の答えを見つけることはできておらず、今も模索しながら生きている途中です。
けれど、自分の人生を日々考える中で気づいたこと・学んだことはたくさんあるので、それは今後もブログやSNSを通じて皆様に発信していきたいと考えています。

「人生を切り拓く力」の正体は、ご自身で見つけるのが一番です。
当ブログの発信が、読者の皆様それぞれの「人生を切り拓く力」を見つけるきっかけのひとつになれば、こんなに嬉しいことはありません。
「生きづらさ」への社会的理解を深める
4つ目の夢は「生きづらさ」への社会的理解を深めることです。
不登校やひきこもり、精神障害などの生きづらさは、その苦しみを可視化することができません。
そのため、世間からの理解や共感を得にくく、批判されたり、色眼鏡で見られたりすることが多いです。
それは当事者にとってものすごく辛いことですし、場合によっては症状以上の苦しみが生まれているケースもあります。
当ブログでの発信活動を通じ、少しでも生きづらさに対する社会的理解を深め、優しさあふれる社会づくりに貢献できればと思っています。

さいごに
この度は『たんぽぽの栞』のブログにお越しくださり、誠にありがとうございます。
今このブログをご覧になっている方の中には、未来に不安を抱えていたり、思うように動けないもどかしさを感じていたりする方もいらっしゃるかもしれません。
私も長い間、そのような時間を過ごしてきたので、その苦しみやしんどさは痛いほどわかります。
けれど、そのようにもがき苦しむ日々は、いつか必ず人生の糧に変わります。
そしてその糧をもとに、あなたが思う存分に輝ける場所を……あなただけの「たんぽぽ」を見つけてほしいです。
当ブログは、あなたの幸せな未来を全力で応援します。
